辛夷第二幕感想③開き直っちゃえ!

辛夷第二幕の曲感想3つ目です。

 

中島卓偉さん作詞作曲の「開き直っちゃえ!」は野村みな美ちゃんメインでつくられた楽曲ですが、あやぱんとはまちゃんが初めて聴いて泣いたというエピソードが有名ですよね。

 

こぶしファクトリーといえば「今はつらくても折れずに頑張ろう」曲が多いですが、ここにきて初めてのちょっと休憩しようという曲で、頑張り屋さんな2人の心に響くのも頷けるなと思います。

 

曲全体について

中島卓偉さんの曲といえば解放感のあるコード進行が好きだなと思うことが多いんですけど、「開き直っちゃえ!」でもその特徴が見られます。

 

Aメロでは楽に、展開していくごとに厚みを増し、サビでパーッと明るく。雲の切れ間から光が差し込む瞬間のような…美しい情景を思わせます。

 

そしてやはりロックの人なのでインストも良いですよね。生バンドで聴きたくなります。冒頭ドラムの「ジャカジャカッ、ジャカジャカッ」ってみんなやりたいでしょ……。私はやりたい。

 

あと「明日の私は~」よりは控えめだけどそれでもやっぱりコーラス卓偉がいい意味でうるさくて好き。メンバーのパートもハモに力を入れているのかな、5人とは思えない厚みがあります。毎朝出勤時に聴くと励まされるのでおすすめです。

 

歌詞について

あやぱんとはまちゃんが泣いちゃったというのは歌詞が心に刺さったんだろうな~と思う、頑張る人への休憩ソングです。

 

よく考えれば「何度でもやってやるのさ」と四股を踏み、「絶~対!揺らがな~~~い!」とイノシシになり(?)、「絶対にやめるもんか」と瞳でスクリーンショットし…といい意味でも悪い意味でも力を抜かず努力を続けてきた5人ですから、「頑張ってるんだからたまには自分を褒めよう」と言われたらそりゃ涙が出てきちゃうよね……。

 

全体的にストレートな表現で、「たまには休憩しよう」「自分を褒めよう」「大丈夫だよ」と歌っている曲なのですが、随所でこぶしちゃんにぴったりだなと思う描写が出てきます。

 

冒頭の

ちゃんとやらなきゃ嫌な性格で

こうじゃなきゃダメだって決めつけて

結局自分のルールに縛られるエヴリデイ

 っていかにもあやぱんとはまちゃんっぽいですよね…(笑)

 

メンバーの傾向として力を抜くとか自分を褒めることが苦手な子が集まっていますが、のむちゃんはいい意味でゆるく、うまくバランスとれてるなと思います。このような背景を踏まえて「開き直っちゃえ!」を聴くと、メンバーとのむちゃんの対話のようにも聴こえます。

 

でももうちょっと緩めてもいいんじゃない?

 や、

でももうちょっとラフにしてもいいんじゃない?

 が野村パートなのもいいですよね。

 

歌唱表現その他のこと

全体的に「ゆるく」「肩の力を抜いて」歌うことがこの曲の肝だなと思うのですが、苦戦したメンバーもいるんじゃないかな~と邪推してしまいます。

 

声を張るって意外と簡単で、楽に、語るように歌うことってすごく難しいんですよね。前に室田瑞希ちゃんのボイトレでも見たんですけど、ハロメンは特に気を抜くと声を張ってしまう傾向があります。厚みのあるボーカルとパワーのある楽曲を売りにしてるこぶしメンは特にそうなんじゃないかな~なんて…。(つばきのまおぴんとかはしゃべるように歌うの上手だと思う)

 

でも楽に歌うことができれば歌唱表現に幅が出ますよね。この曲はのむちゃんメインの曲ですが、特にはまちゃんが「ゆるく歌う」ことについて何か掴めたのかなと思いました。

 

ではメインの野村さんはどうだったのかという話なんですけど、野村さんの解放感ある声にぴったりの楽曲をもらえたなという印象です。

 

野村さんの歌声で凄いなと思うのは、細かいビブラートとかももちろん魅力的なんですけど、倍音がよく出るところです。他の人とのユニゾンと溶け込みつつ、ソロでもカーンと響く音が出るって、ボーカルグループで大きな強みです。アカペラで野村さんがベースを担当している理由のひとつに声質がありそう。実際、落ちサビの解放感が素晴らしいですよね。頑張りすぎて視野が狭くなっている人には天啓のようにも聴こえるんじゃないかな、と思うくらい、強さ・優しさ・明るさ・尊さ…と多くの魅力を感じられるパートです。そう、さらっと書いたけど宗教的ななにかを感じます、野村さんの歌声に…。

 

また、今回は間奏でフェイクにも挑戦していますよね。のむちゃんは普段からいろいろな種類の音楽を聴くというよりは好きな曲を聴きつつ、流行りはなんとなく…というタイプっぽいなので、「(音楽的に)自由にやっていいよ」に弱い印象があります。音楽性をより高められたら野村さんはさらに最強に近づいちゃうな~~~と最近よく思います。大人から言われたことを素直に実践できるのが野村さんの良いところなので、このまますくすくと育ってほしい、とつい親目線になっちゃう。

 

もちろん他のメンバーもいいな~と思うところがたくさんでした!

・「どのレベルを言うんだろ?」玲音ちゃんの「ろ」の発音

・十分承知してる広瀬さんの「ah han」

歌い方をロックに寄せてるところが本当に器用。

・なるようになるもんさって開き直る広瀬さん

「なるもんさって」が日本語じゃなく聴こえる。かっこいい。

・みんながハッピーでいれたらそれでいいはまちゃんのぎこちなさが残る「ah han」

・なんとかなっちゃうはまちゃんの楽な歌声

・「ここは一度自分で」玲音ちゃんの伸びやかな歌声

・フェイクと言えば私!というくらいの貫禄がある広瀬さん

広瀬さんの英語の発音もかっこよくて好き。絶対勉強してる。えらい。好き。

・「ここは一度自分で」和田さんの音の処理

 

開き直っちゃえ!と歌えるのは、この歌が人の心に響くのはこぶしちゃんがこれまでひたむきに頑張ってきた過去があるからなんだなあと思います。そんな歌を与えられたのもアップフロントの大人たちがこぶしちゃんたちの頑張りを見ているからなんだろうなともほっこりした!

 

5人になったばかりの頃はこれからどうするんだろうと思ったけど、アカペラを始めたあたりからプロデュース側とメンバーで良い関係がつくれているんだろうと思える場面が多くあるように感じます。2019年は特にそれが顕著だった!メンバーも自分や他のメンバーの長所を理解しあって、音楽について勉強しよう、音楽的に成長しようと思っていて、それを大人たちがサポートしている健全な関係…嬉しい……。

 

アップフロントに対してむかつくことは沢山あるけど、こぶしとBEYOOOOONDSに関してはいい関係が築けているんだろうなと思うことが多くあった一年でした。

 

来年も再来年もその先も、こぶしちゃんにいい曲がきますように!

 

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